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夏の気配...!!

 

ついに扇風機を起動させ始めました!

こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

 

 

不眠が続いて三月ごろから病院に行っていたのですが、今月薬をもらい終えることにしました。

というのも診察してくだすったお医者さんの前で大号泣するという痴態(情緒不安定)をさらけ出してしまい、もう行くに行けなくなってしまったというしょーもない理由なわけですが。ドン引きでしたねあのお医者さん/(^o^)\そりゃそうだ。

カウンセリングじゃないんだから。

 

...と思ったのですがまあ確かに診断で症状を診てどんな薬をだすか決めるのがお医者さんの仕事かもしれませんが、対応があまりに冷酷に思えて自己嫌悪に陥る始末。

「そういう性格は治せないからね」っておっしゃってたけどその一言が最大のダメージだった。...えっやべーじゃん。情緒不安定が原因で不眠なのにそこ否定されたら無理じゃね?

....冷静に思い返すとカウンセリング行けって何回か示唆された気がするし...結局私の落ち度ですね。はい。行く場所をまず間違えてた私が悪いですね。へい。 

 

 

というわけで今日はまたスピッツに関する話題をいくつか!

 

 

  

 

『醒めない』感想

 

いや今更かーーーい!!って感じですが去年は昔のアルバムを収集したりひたすら聴いてみたりと購入した『醒めない』を深く追究することなく終わってしまったため、今年になってやっとリピートを始めた次第です。

 

感想ですが、全体においていうならば優しいロック だったと思います。

ファッキン何言ってんだみたいに思うかもしれませんが、まあなんていうか爽やかで正統派っぽいけどそうでもなく、いろいろな音の構成や曲の盛り上がりが見られてなおかつ一貫してカッコ良さがある、スピッツらしさも満載のアルバムであると思います。

一つ思ったのはあんまり気持ち悪さみたいなものは無いなという。

優しいロック、というと若干初期の方のスピッツに近いかなと私は思ったのですが、初期に見られる特徴の一つとして「気持ち悪さ」があげられるかと思います。それは歌詞とかその世界観・雰囲気におけるもの...という捉え方で多分いいんじゃないかと思いますが、『醒めない』はどっちかっていうとそのへんスッキリしている気がする。

 せっかくなんで曲ごとに触れます。

  

 

 

1,「醒めない」

さすが表題曲。サビの旋律がいいね!名前はよくわからないけど中心となる音が半音ずつ下がってくやつ。同じ原理で「楓」のCメロも好きです。

「醒めない」ではその中心音から一旦上がってから次の半音下の音に向かっていく(ジェットコースターみたいな)からなんだか面白い。

疾走感もある。んでそのピークがCメロにあるのが最高にかっこいい!しっかりしてる。さすがだ(2回目)

 

 

2,「みなと」

最も純粋な場所で愛情というものを感じる優しい曲であります。

テーマは善意とか悪意とかそんなんじゃないけども、素朴でどこか現実的なところが胸にずしりときますね。

 

 

3,「子グマ!子グマ!」

 二番のサビが終わったあと突然デンデデンデデンデデン♪とかいうリズムがくるもんだからびっくりしたよね。ここだけ毛色違いすぎわろた。

 あのリズムに「子グマ」という言葉をつけるのは感覚的なのか意図があるのか分からないところですが、「どんどどん」みたいなもんかな。違うかな。

   

 

4,「コメット」

生き物に〜♪ってとこでスピッツ...というか草野節を感じます。

このアルバムで歌詞の解釈に一番困ったのが私はこの曲だったんですが、この曲が主題歌だったドラマのことを含めて考えると「社会人」は一つテーマかな...と思った。コメットが彗星という意味ならさらに儚くて切ない印象になりますね。

  

 

5,「ナサケモノ」

「情けない獣」でナサケモノ。新しい生き物っぽい。

チッチッチッチッチッガシャコーーンパシャパシャッ的な音(稚拙な表現)が後ろで流れてる部分が特徴的です。

ギリリっとゼンマイ〜♪ってとこがたまらない。はめ込みリズムっていうか、「潮騒ちゃん」の方言のとこみたいな感じで可愛い。

  

 

6,「グリーン」

「コピペで作られた 流行りの愛の歌」という歌詞がなかなか衝撃的だったのですがここでタイトルをもう一回見るとあっ...という二度目の衝撃が...............いやこのグリーンはそういうグリーンじゃないよまさかアッハハ

でもスピードも相まって若々しいエネルギッシュな曲ですね。元気でる。

  

 

7,「SJ」

ここで短調短調かっこいいよ短調

そして大サビのキーが相変わらず高い。若い時とはやっぱりちょっと変わったけど声が衰えないのはすごい。

 

 

8,「ハチの針」

かああああわいいいいいなんだこりゃ可愛い。ぶいぶいいってるイントロ・Aメロからこのサビのキャッチーさよ。女子バンドのようだ。まさか技巧派のおっさんたちがこんな雰囲気を醸し出せるなんて....

Cメロが桜井和寿氏の声で再生される方は少なくないだろう。

  

 

9,「モニャモニャ」

撫でるとあったかいらしいモニャモニャ.....ジャケットの生き物を思い出しました。あれがモニャモニャかな??あったかそう。

「モニャモニャ」という語感から全てが成立している感があり、そういった意味でまとまりがある。

 

 

10,「ガラクタ」

 イントロが良い。無造作で落ち着きなくてガチャガチャしてる感じ。実際はちゃんと考えられているだろうし全然無造作なんかじゃないけれども。

スピッツの歌詞でよく「ゴミ」は出てきますが、この曲にもありますね。ここでは「ゴミ箱」。ゴミって言葉はなかなかにインパクトが強い...

 

 

11,「ヒビスクス」

フォレスターのCMによく合っていた記憶があります。車の工業製品としてのシャープさがこの曲の美しさとマッチしてましたね。曲単体だとサビに向かってのメロディーがこれまた美しい。

「ヒビスクス」はhibiscus...つまりハイビスカスのこと。ラテン語だと読みがローマ字なのでヒビスクスとなるわけですね。

約束の島、というのも印象的なワードです。「戦争」というのも一つテーマとして考えられると思います。

 

 

12,「ブチ」

この曲の歌詞がものすごく好きなんですが、こんなにキレキレに母音の並立が行われているのが妙に面白くて笑える。いや笑うとこじゃないけど!

これは個人的な意見ですが、スピッツにおいてマイナス部分をポジティブに捉えている歌詞の曲はだいたい良い曲である気がする。言うなれば躁鬱病におおける「躁」の部分。妙に振り切れていて気持ちいい。「運命の人」とかも同じ感じがします。

 

 

13,「雪風

いんや〜.....ド名曲ですよ。

今の時代こんな曲がまだ生まれるなんてもはや奇跡に近い。それもロックとして...とかバンドの演奏として...ではなくて楽曲という分野の一作品、という見方で。

これはドラマ「不便な便利屋」の映像と合わせてみるとまた良い。日本って...人間っていいな.....ってなるよね。音楽の魅力を上手に引き出している、この丁寧な作りが素晴らしい。

 


スピッツ - 「雪風」スペシャル映像

 

 

14,「こんにちは」

ロードオブメジャー・バイ・スピッツ!!!(怒られるぞ!!!!!!!!)って感じの勢いのあるラストの曲です。元気になれるし、これで終わりかと思うとちょっと切なくなる。

♪お茶〜を濁そうぜえええええええ!!!  wwwwwwわろた 「お茶を濁す」をかつてこんなにはしゃいで言った人間がいただろうか。

しかし「醒めない」で始まり「こんにちは」で終わるのがこれまたかっこいいよね。ロックだ。

 

 

 

 

 

 

空も飛べるはず」のPV

 

言わずと知れたスピッツの8thシングル空も飛べるはず

PVがこちら。


スピッツ / 空も飛べるはず

ほぼ全員白い服!明らかに廃病院!こんなに穏やかな雰囲気ながらよくよく見ると違和感バリバリの奇妙にもほどがある世界観です。

 

ここで久米田康治氏による漫画作品かってに改蔵の最終話のことをふと思い出したので、少しその話をしようと思います。

読んでいない方にとっては最大のネタバレになってしまうのでご注意!

 

 

 

 

 

 

 

 

f:id:pkawpgm:20170516170750j:plain©︎週刊少年サンデーかってに改蔵」製作委員会/久米田康治

 

簡単に言ってしまうと『主人公二人の男女を中心として展開していた世界が実は精神病院の閉鎖病棟内でその二人に行われていた箱庭療法によって作られたものだった』という話なんですが、「空も飛べるはず」の歌詞はこの二人...改蔵くん(右)羽美ちゃん(左)の話と世界観が近い気がします。詳しくはこちらで。

かってに改蔵 - Wikipedia

この最終回、伏線はまあ色々とあったのですがずっと最初から読んでいくと本当に信じられない...というか、結構ショックな感じです。最終回を紹介すんのがなかなかに心苦しい。

 

PVの設定においてスピッツ四人は患者かな?と思うのですが、本人たちに患者の素振りが全く無いのが主観的客観を思わせる。歩きながら歌うマサムネ青年のお顔の穏やかさがそれを物語っている。

つまりはそこがその「かってに改蔵」の最終回で明かされたところと類似しているのではないか?ということです。

 

逆に考えると「空も飛べるはず」から想起されるであろう「死」は精神病に侵される人たちにとっての暗黙の了解のような存在で、ある種絶対的な結論....の「死」を(直接的では無いにしろ)指している...というか同じ意味でのイメージである可能性がある、ということが言えると思います。

あ、ちなみに「かってに改蔵」は別に最終回だけそういう話のオチってだけで、作品自体は全然そういう主題ではないですが。wikiにもあるようにブラックコメディ漫画です。

 

余談ですが次作のさよなら絶望先生もわりとそういったオチがあって普段は社会風刺を含めたギャグ(ギャグ...?)漫画なんですが、こちらはこのオチが全てを飲み込む勢いで作品を蝕むような感じ。ショックというよりは「そうきたか!」というミステリー感覚です。

全然関係ないけど作者の久米田康治氏、草野マサムネ氏と同い年だった。驚きィ!

 

 

 

 

 

「渚」と「漣」

 

スピッツの曲で海を思わせる歌詞やタイトルのものはいくつかありますが、中でも「渚」「漣」はどちらも漢字一文字という共通点がありますよね。

そんでもってどちらも演奏における「波」の表現が秀逸であると思う。

 

一口に「波」と言ってしまいましたが意味を調べると

  • ...........波が寄せる、波打ちぎわ
  • ...........細かく立つ波

Google検索結果参照

 

ということでした。「渚」というのは波そのものじゃなくて波が打ち寄せる場所をさす言葉なんですなあ。よく分かってなかったぞ。

この話をするにはどの楽器がどの旋律を担ってどのような音を出しているか理解している必要があると思うんですが、申し訳ないことにわたくし音楽に関しては無知でありまして、間違ったことを言っているやもしれぬのですが....「渚」は緩急のついたドラムの音、「漣」はイントロのアルペジオから一番目のキーのみだんだん上がっていく旋律の繰り返しが特徴的で、それらが”波”の表現の鍵になっているんじゃないでしょうか。

 

 

「渚」は非常に完成度の高い曲の一つであると個人的には思っています。

完成度..というと発表されてる曲はどれも完成してるからおかしな表現かもしれませんが、なんていうか....何かを評価するにあたって「何が良い」かを測るカテゴリって色々あると思うんですけど、何もかも良いという静かな脅威がこの曲にはある。

あとこの曲を聴いてるとたまに泣く。胸が苦しいんだなあ......

  

一方「漣」はスピッツ最後の自殺ソングなのではないか......と。

「自殺ソング」なんていうと聞こえが悪いので申し訳ないんですけど、これ以降スピッツの曲から自死の雰囲気を感じないのはマジ。まあ震災もあったし、そういうことについて製作サイドはもう一度立ち返らねばならなかったでしょうね。

 

漣を見下ろすような描写が歌詞にあるように、サビのバックのオーケストラが海に加えての表現でもあるんじゃないかと思います。どっか小高い場所から海を見ている状況である可能性が高い。

オケの音のキラキラとした感じは太陽の光の反射であり、伸びやかさは空を渡る鳥や浮かぶ雲であろうことよ...

多分波っていうのは現象として常に一定の動きをしているもので、その速度や見え方は風の影響で変わってくるのですが、「漣」のCメロには死というものに直面した際の心境による波の...つまりはそれを表出させる演奏の変化を感じます。

直前のサビでは雄大だった海・空の光景が、突如として差し迫るようなもっと情熱的なものに変わる。ひっじょ〜にドラマチックであります。

こちらも考えていくと胸が苦しい。

 

 

友達はいないですけど、いずれも夏の海に行きたくなるような二曲ですね。

気配は感じれども夏までまだまだあるので、なんとか生き延びましょう(^∇^)

 

 

『恋になりたいAQUARIUM』

 

早いものでゴールデンウィークに突入しましたがいかがお過ごしでしょうか。

私は留学の選考会に向けて着々と絶望感が高まっております/(^o^)\!!!なんてこったい★

 

 

 

さて突然ですがわたくし声優・三森すずこさんのファンの一員であります。

三森さん...通称みもりんは歌手としても活動しておられ、今月12日に7thシングル『サキワフハナ / 恋はイリュージョン』も発売されました。


三森すずこ「恋はイリュージョン」MV short ver.(7thシングル)

 

東京事変の『女の子は誰でも』っぽい!かわいい!(熱いステマ)

 

 

 

 

 

そんな三森さんも出演されていた作品ラブライブ!についてのお話をします。

 

f:id:pkawpgm:20170430182346p:plain

www.lovelive-anime.jp

三森すずこさん演じる「園田海未」ちゃん

  

ラブライブ!といえば声優さんが実際にキャラクターのように衣装を着てダンスなどのパフォーマンスを行うことで有名ですね。一昨年の紅白歌合戦で話題になったと思います。

副題に「スクールアイドルプロジェクト」とあるように、女子高生たちが廃校寸前の学校のPRとして始めた活動においてμ'sというアイドルグループがある、という設定になっています。

そこから楽曲に限らずアニメや映画、ライブイベントなどに展開をし、一時期ものすごい人気を博しましたね。私もCDを購入したりしていました。

ところで今もうμ'sって変換できるようになってるんだね!すごいね!

  

 

で、それとはまた別の軸にラブライブ!サンシャイン!!という作品が現在進行形で存在します。

現在進行形、という言い方なのはμ's の方が既に活動を終了しているからです。こちらはAqoursというユニット。

 

私は受験の時期に一旦ラブライブから離れてしまってから「サンシャイン」の方のことをよく知らないままでいたのですが、先日ふとランティス公式の動画を再生してみたところ...

 

 


Aqours 2ndSingle 「恋になりたいAQUARIUM」Full

 

 

 

 

神曲じゃん!!!!!!!!!!!!!

ていうかフルでPVあがってるううううううううううう

 

エーーーええええ.....なんかこういう言い方はアレだけど、全然良い。

前からずっと思っていたけれど、ラブライブ!は曲がイイんすよね....多分おおよそ一つのコンセプトがあって、それに基づいたアイドルソングとしての作り方をものすごい意識していると思うけど、サンシャインにもしっかり引き継がれていますね。

 

 

そういえば2ndシングルはμ'sも神曲でした。色褪せない名曲『Snow halationですよ。

「ラブライブ!」2ndシングル「Snow halation」/μ's ショートサイズPV

 

 

アクアリウムの大サビでセンターの子から一気に画面を引いていく演出はスノハレのオマージュかな?

 

にしてもこの頃の作画が程よくギャルゲーっぽくてたまらないっすね。

今は今であのお顔が「ラブライブ!」のアイコンになってるからとっても良いとは思うんですけど。

 

 

 

まあ....で何が言いたいかというと、私と同じようにμ's全盛期にラブライブ!から離れてしまった方は「サンシャイン」をそこまで敬遠する必要はない......ということです。

なんだか上から目線ぽくなってしまって申し訳ないが、これはマジ。アクアリウム、めっっっっっっっちゃ良い曲だから最後まで聴いて。

 

ありがとう、「ラブライブ!サンシャイン!!」。

 

 

 

 

 

で、ここからはおまけ。特に何も語らず。

☆是非とも聞いてほしいラブライブ!の楽曲一覧☆

 

Paradise Live 

www.nicovideo.jp

 

『小夜啼鳥恋詩』(※派生ユニット「Printemps」の楽曲)

www.nicovideo.jp

 

Music S.T.A.R.T!!

www.nicovideo.jp

 

『Beat in Angel』(※西木野真姫星空凛デュオ)

www.nicovideo.jp

 

『baby,maybe 恋のボタン』

Snow halation』のB面。試聴動画は見当たらず..

 

『友情ノーチェンジ』

www.nicovideo.jp

 

 

スピッツの歌詞にみる絵画的側面

 

4月ももう終わりに差し掛かっておりますがいかがお過ごしでしょうか。

毎年桜の見頃が初旬であることを忘れて「アレ?散るの早くね?」ってなるのがもはや恒例となっているわたくしです。

どうでもE。

 

 

さて。

春という季節に似合う音楽といえば?と聞かれて、まあ…12人に1人くらいは彼らの曲を答えるんじゃないかなぁと思われるアーティスト、それがスピッツであります。

正確にいうとボーカル・草野マサムネ氏の声が比較的柔らかい性質であり、その要素が春を想起させるものである.....ということではなかろうか。

スピッツの曲が必ずしも春を表しているとかそういうわけではないってことですね。

 

そんなわけで春だし、スピッツについてなんとなく語るお(^ω^ )

 

 

 

 

 議題・意味深な歌詞の意味とは?

 

最初に言っておくと、私自身はスピッツどんぴしゃの世代というわけでもないし、アルバムを全て網羅しているわけでもありません。

なのである程度資料不足な部分はご承知ください。スミマセン。

  

で、今回は歌詞という観点に着目して考えていきたいと思います。

メロディーが音楽的にどう、とかいう話は残念ながらできません!嫌いだとか興味ないとかではないので悪しからず....

 

スピッツの曲の詞は全てが草野氏によるものですが、それがなかなかに興味深い。

スピッツは歌詞の世界観が好きです!という方もたくさんいらっしゃると思います。

 

 

 例えばコレ。

 

こぼれ落ちそうな 美しくない涙

だけどキラッとなるシナリオ

想像上のヒレで泳いでいくのだ

ヒリリと痛い昔の傷 夢じゃない    

 >『君は太陽』(2009)より歌詞引用

 

 

個人的に好きな歌詞の一つですが、この”何故か自分の体験と照合して共感出来る”感、ものすごくない? 

誰にでも当てはまるんだけど、個人個人の事情にぴったりと絡みついて心情を代弁する...っていうのはおそらく詩の性質の一つだ、と言えると思うのです。

 

しかし、草野氏の歌詞はこのように説教臭さがないのが特徴的です。

トーリー仕立てかというとそれにしては断片的すぎるし、細密な描写がそうさせている...というわけでもない。

 

 

では、なぜこんなに曖昧な言葉の連なりがこうまで具象的な感情の体現につながっているのでしょうか。

 

ここではこういった草野氏の歌詞の特性をドローイングであると述べます。

「ドローイング」の定義は人によりけりな部分があるのでアレなんですが...

 

ドローイングは製図、図面などの意味ももつが、美術用語としては一般に「線画」と訳される。これは線だけで描く絵(ライン・ドローイング)を指すものである。つまり、単色の鉛筆やペン、木炭などで線を引くという行為に重きをおいて描かれた絵を指す。これに対して、絵の具を塗ることに重きをおいた絵をペインティング(painting)という。ドローイングは、しばしば素描やデッサンと同じ意味で用いられることがあるが、これはいずれの画面も単色的であるという点、線的であるという点が、その特徴であるということによる。また、水彩画をウォーター・カラー・ドローイング(water−color−drawing)といって、「ドローイング」として扱う際には、ペインティングは油彩によるものを指すこともある。

 >『徳島近代美術館 美術用語詳細情報』より引用

http://www.art.tokushima-ec.ed.jp/srch/srch_art_detail.php?pno=3&no=102

 

 

今調べててびっくりしたんですけど、私が長いこと当たり前だと思っていた「ドローイング」の解釈と結構差があって軽くショックを受けてる。まじか。

ま、まあ人それぞれだってことはわりとマジなので.....

 

 そんなわけでちょっと今重大なミスが発生したんですけれども、上の引用の解釈でいうと改めてスピッツの歌詞はペインティング的である、と言えるでしょう.....いや、もうどっちも同じようなもんなんで、言葉が変わっているだけだと思ってください。

何が言いたいかっていうと、歌詞を一つの作品として捉える上で非常にその「ドローイング」であったり「ペインティング」であったりする要素が強い、ということです。

 

 

(※ここからは私の解釈でお話しさせていただきますが、何度も言うけど一個人の捉え方だからね!)

ドローイングはもちろんそれ自体も作品になりうるものなんですが、試し書きのような感じで製作の過程で行うことが多々あります。

あるいは表現の追究のための手段として用いられたり。

 

つまり、ドローイングは感覚なのです。

 

対象物を観察して、それを模して描くのが中学校なんかで習う「デッサン」である、ということはよく知られていると思います。

まあさっきと同じようにデッサンも必ずしもそういったことが定義ってわけじゃないので絶対的な言い方はできないんですが、それに対してドローイングは単に模する、と言うより対象物を自分自身が『どう捉えたか?』『どんな感じ方をしたか?』という基準に従って再構築するものだと考えられます。

 美術表現において再構築っていうのは必須条件みたいなもんですが、ここでは狭義的に用います。

 

 

「再構築」ですから、そこにはちゃんと元のモノがあるのです。

全く姿形を変えていたとしても、理論上イコールで繋がるはずなのです。

 

要するに草野氏の歌詞は、解体されてまた組み直して全く別のカタチとなった概念的存在そのものだと捉えることができる...と思うのです。

 

 

言葉や一節の散りばめ方についてもそれが言えるでしょうね。

組み直す段階で紙に筆を走らせるような感じで草野氏が適当("適切"のほうの意)に言葉を置いていき、最終的にそれが一つまとまった何かを表しているように見える、というメカニズムです。

 

草野氏のすごいところは単語・述語・接続詞、さらには言い回し..といった日本語特有の言葉の奥ゆかしさ、難しさを、上で述べたように絵画的に再構築しているところだと思います。

やっぱり絵と文字だと感覚で操るにしてもその手法とかって全然変わってきますし、絵を描くような感じで言葉を使うって普通できないっすよ。

そこは才能なのかもしれないですね。

 

 

 

  

で、だ。

それらを踏まえて歌詞の「意味」について。

 スピッツの歌詞がなんだか意味深でー、みたいな話はよく耳にするのですが、確かにまっすぐに何かを指し表す言葉選びではない気がします。

 

陽の光まぶたに受けて真赤な海で

金縛りみたいに ごろごろもがいてる

とばせ!魂を 高い柵の向こうまで

白い小さな花になる いつかは

 >『心の底から』{『裸のままで』B面}(1993)より歌詞引用

 

 

さらっと歌っていらっしゃるけど、よくよく聞くと何言ってんだこいつ...っていうような歌詞だよね。詩っていうのは大体そうなんだけどね。

あとこの頃の曲はえらく不安定というか、沈みかけな感じがします。言い方はアレですけど躁鬱病のような印象を受けます。

まあそれは今はいいとして。

 

スピッツに関してよく思うのは主語が不明確かつ流動的である、ということです。

 上の歌詞でいうと「まぶた」という言葉が出てきていることからこの一節での主語は人間であるか、またはなんらかの動物であることが窺えるのに、最後に「白い小さな花になる」っつって概念的な、物理的でないモノを主語に思わせているからよく分からない。

いやこれは比喩だろ!って言われたらまあそうなんですが、だとしたら比喩としての機能をあまり果たしていない比喩だと思う。

これは...うん..色々な意見があるところだとは思います。

 

 

先ほど述べてきた歌詞のドローイング性にこの意味深問題を照らし合わせてみると、さして深くないのではないか?ということが考えられる。

同時に我々がスピッツの歌詞に感じる深みは錯覚なのではないかということが言える。

 

言葉によって何か重大な物事を暗示させるような作りでは、ないと思うんですよね。

構成、という理論で捉えるとただ順番や位置が変えられているだけで、質量は何も変わっていないわけですから。

そういうのが含まれていても、真価はそこじゃないと私は思います。

でも人間ってそういう裏設定とか隠し持っているモノとかに興味を惹かれる生き物ですから、そこに目が行ってしまうんですよね。で、結構な人たちがそれを評価するから「深み」とかいう話になってくる。

だから 人間の人間による錯覚としての「意味深」なのではないでしょうか。

 

...なんか現代社会論みたいな感じになってしまった。

 でもまあ議題に沿って結論を出すならこういうことでしょう。

 

 

話が色々と飛びましたが、スピッツは歌詞の特性と合わせて演奏・歌声が入ることによって完成する....というか、やっぱり「音楽」という形で表出しているので鑑賞の仕方は絵画や詩とは異なってくると思います。

私も大前提として彼らが提示する作品としての楽曲を受け取りたいので、こんな過程を勝手に妄想するような陰湿なマネはほんとはあんまり良くない気もしますが!

ま、人間だもの。

 

 

というわけで最後は歌詞を引用した『君は太陽』のクリップをば。


スピッツ / 君は太陽

 

 

はじめに

 

*はじめまして

こんにちは。ご覧いただきありがとうございます。

このブログはわたくしP.N生ジャムの興味に赴き、根拠があったりなかったりする雑談を行う場所です。
書かれているモノゴトはほぼ(ひどい)主観です!すみません!ご了承ください。


*たぶん音楽とゲームの話が多いと思います。


*筆者紹介

都内の大学生です!もっと言うと美大生です。
中高一貫美大とかいうぬるま湯コンボ決めてのうのうと生きている立派なモラトリアム人間の一員です/(^o^)\ブログ名はそういうところから由来しています。

三森すずこさんのファン(2015新規)です。ライブは行きはじめたばかりなんで徐々に…

 


(2017/5/21 編集)